Works

第22回公演  もっとわかる能楽講座 徹底解剖!能ワークショップ
能、はじめての方歓迎します!
~神遊メンバー手づくりのテキスト小冊子をお配りいたします。どうぞてぶらでお越しください。~

第22回公演 もっとわかる能楽講座 徹底解剖!能ワークショップ

平成15年4月5日(土)  
矢来能楽堂(新宿区神楽坂)
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■昼の部■ ~大鼓(おおつづみ)五流の響き~

お囃子を学ぼう、シリーズ第3回目は大鼓のワークショップです。 大鼓方の掌をご覧になったことはありますか?利き手の厚さはもう一方の倍近く・・・。 神遊での楽器紹介に度々「痛い楽器」と説明される、その謎が今解き明かされます。 ご紹介する流儀も、石井・大倉・葛野・観世・高安と最も多く、五流全てを聞き比べられるのは神遊ならではの希少な企画です。守家由訓さんは大阪、河村眞之介さんは名古屋を中心にご活躍の方です。
どうぞおみのがしなく!

・一部 大鼓ワークショップ 
5流派の違い(個性の違い?)を解説を交えて楽しく聞き比べて頂きます。
―出演予定演者―
大倉正之助(大倉流) 河村眞之介(石井流) 原岡一之(葛野流) 
守家由訓(観世流) 柿原弘和(高安流)
   
・二部 能 『竹生島』(ちくぶしま)
シテ 観世喜正(観世流) ツレ古川充 ワキ 宝生欣哉 間 善竹富太郎 
笛一噌隆之 小鼓 宮増新一郎 大鼓 柿原弘和 太鼓 観世元伯 
地頭 武田志房

『竹生島』あらすじ
時は春。中国の瀟湘八景と並び称せられる名勝・琵琶の湖。その中にぽっかりと浮ぶ竹生島。参詣に来た醍醐天皇の臣下は、竹生島の弁財天と琵琶湖の主・龍神の歓迎を受け、光り輝く天女の舞と、月光の下、勇壮な龍神の舞の饗応に預かるのだった。
 
■夕方の部■ワークショップ五番能シリーズ 三番目物【鬘物】(かづらもの)

能を五番能と大別し、順番にお届けしているワークショップ五番能シリーズ。今回は三番目「鬘物-かずらもの」を解説します。能といえばほとんどの方が、女面をかけ、華麗な装束を着けた女性の姿を思い浮かべますが、これは三番目物の典型的な姿です。曲目も「熊野・松風に米の飯」と歌われる如く、昔から人気の高い『熊野』を選びました。王朝の典雅な一時をご堪能下さい。

・一部 ワークショップ 
ストーリーの解説、囃子事の解説と部分的な実演、能装束の着付をご覧頂きます。

・二部 能『熊野 村雨留』(ゆや むらさめどめ) 
シテ 観世喜正(観世流) ツレ長山耕三 ワキ 大日方寛 
笛 一噌隆之 小鼓 宮増新一郎 大鼓 柿原弘和
地頭 武田志房  

『熊野』あらすじ  
平家全盛の頃、平宗盛の愛妾・熊野の母は故郷で病に臥していた。度々の帰郷願いも深い寵愛故に許されず、今日も宗盛の花見につきそう熊野である。そこに母危篤の知らせが届く。今一度の帰郷願いも叶わず、熊野は重い心で清水寺へと向かうのだった。都の春の美しさも熊野の憂いを晴らすことなく、思い乱れる心を映すように折からの村雨は花を散らす・・・熊野の詠む歌の悲しさに、宗盛も漸く帰郷を許すの だった。

第23回公演 パークタワー能フェスティバル 七夕能 ―ろうそく能― 
闇を裂く光の陰にあるものは、
天狗、仏、鬼に蛇。人の望みと人の夢

第23回公演 パークタワー能フェスティバル 七夕能 ―ろうそく能―

平成15年7月1日(火)、2日(水)、3日(木)
      開場午後6時 開演午後7時
新宿・パークタワーホール特設能舞台
主催 東京ガス都市開発株式会社・神遊 
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毎年ご好評を頂いているパークタワーホール能フェスティバル。
今年も昨年に続きろうそく能でお届けします。
能の曲はホールでのろうそく能の魅力を充分に楽しんで頂ける活劇的な三曲を選びました。
ロビーでは静岡県金谷町から直送のおいしいお茶のサービスがあります。
パークタワーでの七夕の夜をお楽しみください。

■1日■
 能【大 会】(だいえ)
  シテ観世喜正 ツレ味方玄 ワキ殿田謙吉 アイ野口隆行
  笛一噌隆之 小鼓宮増新一郎 大鼓柿原弘和 太鼓観世元伯
 舞囃子 「羽衣 舞込(はごろも まいこみ)」友枝昭世(喜多流)
       ※小書が当初の予定(霞留)より変更になりました
 狂言  「吹取(ふきとり)」野村与十郎 野村小三郎 橋本勝利(和泉流) 
 
■2日■  
 能舎 利】(しゃり)
  シテ観世喜正 ツレ味方玄 ワキ村瀬純 アイ山本則重
  笛一噌隆之 小鼓宮増新一郎 大鼓柿原弘和 太鼓観世元伯
 舞囃子「羽衣 盤渉(はごろも ばんしき)」 近藤乾之助(宝生流)
 狂言 「柿山伏(かきやまぶし)」山本泰太郎 山本則孝(大蔵流) 
 
■3日■
 能【張 良】(ちょうりょう)
  シテ梅若六郎 ツレ味方玄 ワキ森常好 アイ三宅近成
  笛一噌隆之 小鼓宮増新一郎 大鼓柿原弘和 太鼓観世元伯
 舞囃子「羽衣 和合(はごろも わごう)」観世喜正(観世流)
 狂言「瓜盗人(うりぬすびと)」高澤祐介 三宅右矩(和泉流) 
 
 ※ほか各日、能の演目と能面・能装束の解説があります。
  (狂言の配役の一部に印刷のチラシとの変更がございます。) 
 
あらすじ
1日
能『大会(だいえ)』
釈迦の説法をこの目で見たい・・・。 命の恩人である僧(ワキ)の願いに、禁則と知りつつ、天狗(シテ)は偽の釈迦説法を再現する。但し、この偽りにゆめ信心を起こすなと諭すのは忘れずに。しかし、僧は眼前の光景の余りの有り難さに我を忘れ、つい偽の釈迦を拝んでしまう。と忽ち天が裂け、帝釈天(ツレ)が降臨して天狗を追い払い、浄土の幻は煙と消え失せてしま ったのであった。

狂言『吹取(ふきとり)』
妻乞い男に清水の観音が出したお告は、五条の橋で笛を吹くこと。笛の吹けない男は友達までも引っ張り込み、大騒ぎで得た未来の妻だが、これが大変な醜女だったからさぁ大変。男二人は互いに押し付け合うのだが・・・。狂言方が実際に笛を吹く大変珍しい曲です。

2日
能『舎利(しゃり)』
出雲の国の僧(ワキ)が尊い釈迦の骨を拝もうと、京都・泉湧寺へとやって来た。そこで参詣の連れとなった里人(前シテ)、その正体は往古の昔から仏舎利を狙う足疾鬼(そくしっき )(後シテ)であった。目前で仏舎利を奪われた僧は、寺男(アイ)から仏舎利の守り神・韋駄天(ツレ)のことを聞くや、その奪還を願って祈祷を行う。祈りに応えて現れた韋駄天は、 得意の走りで天地を狭しと駆け回り、ついに鬼を追い詰めてめでたく仏舎利を持ち帰るのだった。

狂言『柿山伏(かきやまぶし)』
喉の乾きに我慢がならず、つい道端の柿を盗み食いした山伏だったが、悪いことは出来ないもの。柿の持ち主に見つかり、散々に愚弄されてしまう。お馴染み山伏の狂言です。

3日
能『張良(ちょうりょう)』
紀元前200年頃、広大な中国は全土統一の野望を廻り項羽と劉邦が覇を争っていた。劉邦の臣下・張良(ワキ)は、凡庸な主君が英雄・項羽を降す索を日夜思案していたが、ある晩、 下ひの町で馬上の老人(前シテ)が落した沓(くつ)を拾い、返礼に必勝の兵法を授かる霊夢を見た。急ぎ下ひへと向かうが件の老人は遅参を諌め、五日後の邂逅を約して去ってしまう。約束の日、現われた黄石公(後シテ)はなおも張良の心を計らんと、わざと沓を川に落とす。拾おうとする張良に水中から大蛇(ツレ)が襲いかかる。怯まず剣を構え 無事に沓を取り戻した張良は、漸くに黄石公から兵法を授かり、また観音の化身であった大蛇は正体を現わし、守護神となることを約束す。

狂言『瓜盗人(うりぬすびと)』
毎晩畑の瓜を盗まれるのに業を煮やした持ち主は案山子を立てる。がすぐに盗人に見破られ、案山子は壊され瓜もまた盗まれてしまった。怒った持ち主は案山子のふりをして夜番を することに。何も知らない泥棒は・・・。

※やむをえない事情により演者等に変更があることがございますので御了承ください。

第24回公演 本公演 大般若
復曲能 大般若 《シルクロードを訪ねて》
・・・経典を求め天竺へ向かう、玄奘三蔵の物語・・・

第24回公演 本公演 大般若

平成15年10月3日(金) 午後6時半開演
国立能楽堂
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復曲能 『大般若』 (だいはんにゃ)
   前シテ怪男・後シテ深沙大王 観世喜正
    後ツレ飛天 遠藤喜久 佐久間二郎 
   後ツレ龍神 小島英明 桑田貴志
   ワキ三蔵法師 宝生欣哉
    笛一噌隆之 小鼓観世新九郎 大鼓柿原弘和 太鼓観世元伯
   地頭梅若六郎 

狂言  『大般若』 
シテ野村萬斎 アド野村万之介 アド高野和憲

舞囃子  『鶴』 
塩津哲生(喜多流)
笛一噌庸二 小鼓観世豊純 大鼓柿原崇志 太鼓金春惣右衛門

あらすじ
舞囃子〈鶴〉
紀伊国和歌浦を訪れ、風光に感じて古歌を口ずさむ都の者の前に現れた女は、鶴の化 身だった。純白の衣を翼のごとく翻して舞う鶴は、やがて大空へと飛び去ってゆく。
土岐善麿作・喜多実作曲作舞のこの曲は、1959年に喜多実自身によって初演され た。鮮やかな舞と囃子の斬新さが際だつ、近代の名小品。

狂言〈大般若〉
巫女と僧侶、〝商売敵〟のふたりがある篤信家の家で鉢合わせ。巫女が鈴を鳴らして 神楽を奏する中、僧侶は大般若経を読もうとするのだが、この鈴の音がやかましく、 経を読むに読めない。言い争いながらも互いに続行しようとする二人。さてどうなる? 僧侶が見せる、折経を弧を描くように飛ばしながら経を誦す転読の型がおもしろく、 中世の神仏への信仰の有り様を垣間見ることができる。

能〈大般若〉
大般若経を求めて天竺を目指す三蔵法師は、流沙河に至ったところで一人の老人に出 会う。老人は三蔵の前途が困難な道のりであることを告げ、さらに三蔵が前世で幾度 にもわたってこの地で志し半ばにして倒れていたことを教える。この老人は流沙河の 主・深沙大王であり、今度こそ経を与えようと言って姿を消す。後刻、三蔵の前に竜 神らと共に本来の姿を現した深沙大王は、笈の中の大般若経を示し三蔵に与えると、 この経文の守護神となることを約すのだった。
華やかな動きを本分とする、いわゆる風流能(ふりゅうのう)に分類される曲を19 83年に梅若家が復曲した。後場に続々と登場する異風の神々が居並ぶ様が目を奪 う、スペクタクルな能。今回も、さらなる演出上の進化が楽しみである。 
(文:大木晴子) 

第25回公演 もっと分かる能楽講座 徹底解剖!能 ワークショップ
能、はじめての方歓迎します! 
~神遊メンバー手づくりのテキスト小冊子をお配りいたします。どうぞてぶらでお越しください。~

第25回公演 もっと分かる能楽講座 徹底解剖!能 ワークショップ

平成15年12月13日(土)
矢来能楽堂
裏面のPDF情報(ダウンロード)

 

■昼の部■ ワークショップ五番能シリーズ
四番目物【現在能】『俊寛』
午後1時開演予定(午後12時半開場) 

一部:ワークショップ
1.四番目物と、俊寛のストーリーの解説
2.囃子事の解説と部分的な実演
3. 能装束の舞台上での着付実演  

二部:能『俊寛』(しゅんかん)を観る
シテ(俊寛僧都)観世喜正
ツレ(平判官康頼)鈴木啓吾 (丹波少将成経)坂真太郎 
ワキ(赦免使)村瀬純 アイ(船頭)高澤祐介 
笛 一噌隆之 小鼓 観世新九郎  大鼓 柿原弘和
地頭 山本順之 
地謡 遠藤和久 遠藤喜久 古川充 佐久間二郎 小島英明
後見 奥川恒治 長山耕三 

■夕方の部■  ワークショップ五番能シリーズ
五番目物【切能】『融』
~太鼓の響き~ 
午後4時半開演(午後4時開場予定)  

一部:ワークショップ
1.切能について、と融のストーリーの解説
2.~太鼓の響き~  太鼓方二流の、流派による違いを聞き比べて頂きます
太鼓方 出演予定 金春國和(金春流) 観世元伯(観世流)  

二部:能『融 窕』(とおる くつろぎ) を観る
前シテ(老翁)後シテ(源融の霊)観世喜正
ワキ(旅の僧)村瀬純 アイ(都六条の者)高澤祐介 
笛 一噌隆之 小鼓 観世新九郎  大鼓 柿原弘和 太鼓 観世元伯
地頭 山本順之 
地謡 遠藤和久 鈴木啓吾 古川充 佐久間二郎 長山耕三
後見 遠藤喜久 桑田貴志    

あらすじ
『俊寛』:
舞台は平家全盛時代の1178年、九州の鬼界島(きかいがしま)の海岸。鹿ヶ谷の変で流罪になった俊寛僧都(シテ)、平判官康頼(ツレ)、丹波少将成経(ツレ)。 都の栄華を懐かしむ三人の前に、高倉天皇の中宮徳子の安産祈願のために大赦が行われ赦免使(ワキ)が使わされるが、赦免状には俊寛の名前だけがない。 喜びから一転、何度も赦免状を読み返す俊寛はむごい現状に嘆き叫び、船にすがりつくが、乗船は叶わず、康頼と成経を乗せた船は無情にも、とも綱を切って遠ざかって行くのであった。 平家物語に典拠する、非情な物語。生きている男性の役では通常は面を用いないが、この曲は「俊寛」という専用面を用い、シテの個性の強さを表している。   

『融』:
京の都、六条河原の院へ旅の僧(ワキ)が訪れる。そこに現われた水汲みの老翁(前シテ)は、この場こそ融の大臣が陸奥の塩釜の眺望を再現した庭園であり、 毎日難波より潮を汲んで運ばせ、塩を焼いてその風雅を楽しんでいたが、融大臣の死後は荒れ果ててしまった事を嘆いて語る。老翁は僧に近辺の名所を教え、田子で潮を汲むと消えうせる。 所の者(アイ)は融大臣のことを僧に語り、供養をすすめると、僧の夢に融大臣(後シテ)が貴公子姿で現われ、思い出の地で月光の下に舞を舞い夜明けとともに消え去って行く。 光源氏のモデルともされる嵯峨天皇の皇子、源融。花鳥風月を愛でて過ごした雅な生活に思いを果てながら舞う融の姿に、月の精霊の面影をみる。


★やむをえない都合により演者等が変更になることもございます。何卒御了承ください。 

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