Works

第37回公演 【中国美人】
写真:「楊貴妃」観世喜正 (photo by Shinji AOKI)※画像の無断転載を禁止します

第37回公演 【中国美人】

平成21年2月7日(土)13:00開演(12:00開場)
宝生能楽堂
裏面のPDF情報(ダウンロード)

美しいだけでなく、聡明でもあったといわれる中国美女を題材にした能二曲と、 妻の隠れた才能を見いだす狂言をご覧いただきます。

■公演内容■

・能「楊貴妃 臺留」(ようきひ うてなどめ)
 シテ(楊貴妃)観世喜正 ワキ(方士)舘田善博 アイ(蓬莱宮の者)山本則俊
 笛 一噌隆之 小鼓 観世新九郎 大鼓 柿原弘和
 後見 観世喜之 長沼範夫
 地謡 梅若玄祥 梅若晋矢 山崎正道 馬野正基
     古川 充 坂真太郎 長山桂三 川口晃平

・狂言「箕被」(みかずき)
 シテ(夫)山本東次郎  アド(妻)山本則孝

・能「昭君」(しょうくん)
 前シテ(尉・白桃)梅若晋矢 後シテ(呼韓邪単于の亡霊)梅若玄祥(六郎改メ)
 前ツレ(姥・王母)川口晃平 後ツレ(昭君の亡霊)坂真太郎
 ワキ(里人)森 常好
 笛 一噌隆之 小鼓 観世新九郎 大鼓 柿原弘和 太鼓 観世元伯
 後見 山崎正道 長山桂三
 地謡 観世喜正 遠藤喜久 馬野正基 鈴木啓吾
     古川 充 佐久間二郎 小島英明 桑田貴志


あらすじ
能「昭君」
中国・漢の帝は胡国(匈奴)との和平のために、三千人の侍女の中から王昭君を胡王の呼韓邪単于(こかんやぜんう)に贈った。昭君の年老いた父・白桃(前シテ)と母・王母(前ツレ)は、国政の犠牲となった我が子を嘆き、形見の柳の木の下を掃き清める。同情した里人(ワキ)が見舞うと、父母は故事にならって柳を鏡に映せば、娘の姿が見られるやもしれぬと泣き伏す。<中入>やがて昭君の亡霊(後ツレ)が鏡に映り、単于の亡霊(後シテ)も現れるが、鬼人のように映る我が身を恥じて単于は消え失せ、美しい昭君だけが残って父母を慰める。 

狂言「箕被」
連歌が好きで家を顧みない夫(シテ)が、会の当番に当たったと言って、その準備を妻(アド)に命じる。 妻は家が貧乏であることを理由に反対し、どうしてもやるなら離縁して欲しいと言う。 夫は暇を出す印に箕を渡すが、そのときに交わす歌のやり取りで、妻の才能に驚いた夫は、これからは歌を詠みあって仲良く暮らそうといって復縁する。 

能「楊貴妃」
寵妃・楊貴妃の死を深く悲しんだ唐帝・玄宗皇帝に命じられ、方士(ワキ)は、楊貴妃の魂魄のありかを尋ねて常世の国・蓬莱宮へ赴く。所の者(アイ)から居所を聞いた方士は、教えに従って太真殿へ行き、勅使である旨を申し出ると楊貴妃(シテ)が現れる。楊貴妃は玄宗の悲嘆の様を聞き、また、自分も恋慕の情にあることを告白し、憂いに沈む。やがて、形見のかんざしを方士に託し、在りし日に月夜の宴で舞った霓裳羽衣の曲を優雅に舞って、玄宗との愛を誓い合ったことを懐かしむ。長恨歌に依拠した名曲。

第38回公演 【琵琶物語】【ろうそく能】
(楽琵琶製作者・松浦経義 撮影・(C)takao miyahara)(紅葉狩・観世喜正 撮影・青木信二)(デザイン 阿部壽) ※画像の無断転載を固くお断り致します。

第38回公演 【琵琶物語】【ろうそく能】

平成19年7月29日(日) 午後2時開演 (1時開場)
宝生能楽堂
裏面のPDF情報(ダウンロード)

おかげさまで、この公演は好評裡に終えさせていただきました。
ろうそく能でのロビーイベント(ブーブクリコシャンパン)も多くの方に楽しんでいただきました。
暑い中お越しいただきました皆様、ご協力いただきました関係者各位に御礼申し上げます。
神遊一同

■公演内容■

昼の部 【琵琶物語】
開演午後1時30分(開場12時30分)

かつて唐土より渡来した琵琶、"青山"、"獅子丸"、"玄象"の三面の名器をめぐる能の物語。
観世流二十六世宗家・観世清和師をゲストにお迎えして神遊が挑みます。

能 「経正 替之型」(つねまさ)
 シテ・平経正の霊 観世清和
 ワキ・行慶僧都 村瀬 純
 笛 一噌隆之 小鼓 観世新九郎 大鼓 柿原弘和
 後見
 武田尚浩 上田公威
 地謡
 関根祥人 浅見重好 藤波重彦 観世喜正
 奥川恒治 坂真太郎 谷本健吾 林宗一郎

狂言 「伯養」(はくよう) 
 シテ・勾當 山本泰太郎
 アド・伯養 山本則孝
 アド・貸手 山本則直

 <休憩>

能 「玄象 替之型 早装束 窕」(げんじょう)
 前シテ・老翁 後シテ・村上天皇の霊 観世喜正
 ツレ・藤原師長  藤波重彦
 前ツレ・姥   古川 充
 後ツレ・龍神  小島英明
 ワキ・従者 殿田謙吉
 ワキツレ・従者 則久英志
 ワキツレ・従者 御厨誠吾
 笛 一噌隆之 小鼓 観世新九郎 大鼓 柿原弘和 太鼓 観世元伯
 後見
 長沼範夫 奥川恒治
 地謡
 観世清和 関根祥人 浅見重好 上田公威
 鈴木啓吾 佐久間二郎 桑田貴志 坂口貴信

   (終演予定 午後4時頃)

夕方の部 【ろうそく能】
開演午後6時30分(午後5時30分開場) 

真夏の闇のなか、ろうそくの灯りに浮かぶ鬼たちの影。
初めての方にもわかりやすい鬼をテーマにした二曲をお楽しみください。

・解説・・・神遊

狂言 「清水」(しみず)
 シテ・太郎冠者 野村萬斎
 アド・主人 野村万之介
 後見 時田光洋   
 
―火入れ―

ろうそく能 「紅葉狩 鬼揃」(もみじがり)
 前シテ・上臈/後シテ・鬼人 観世喜正
 前ツレ・侍女 後ツレ・鬼女 鈴木啓吾
 前ツレ・侍女 後ツレ・鬼女 遠藤喜久
 前ツレ・侍女 後ツレ・鬼女 奥川恒治
 ワキ・平維茂 森 常好
 ワキツレ・従者 舘田善博・森常太郎
 間・供の女 破石晋照
 間・末社の神 竹山悠樹
 後見  弘田裕一 駒瀬直也 長沼範夫
 地謡
 古川 充 佐久間二郎 小島英明
 坂真太郎 桑田貴志 谷本健吾

   (終演予定 午後8時15分頃)

■あらすじ■
昼の部 【琵琶物語】
能「経正」(つねまさ)
平経正は琵琶の名手で、京都・仁和寺の守覚法親王に少年のころより寵愛されていたが、一の谷の源平合戦で討たれてしまう。
親王は彼に生前預けたことのある”青山”(せいざん)という銘の琵琶の名器を仏前に供え、回向するよう、行慶僧都(ワキ)に命ずる。
行慶が管弦講(かげんこう)をして法事を行うと、夜更けに経正の亡霊(シテ)が現れ、琵琶を懐かしんで弾き夜遊の舞を舞うが、それもつかの間、修羅道での苦しみに襲われる自分の姿を恥じ暗闇に消えてゆく。
修羅能ながらも、優雅な平家の公達らしく、死後も過去の芸術生活を慕って現れる、優美で情緒深い曲である。

狂言「伯養」(はくよう)
座頭の伯養(アド)が、近く師匠が都の「涼み」(旧暦六月に琵琶をはじいて行った納涼法会)に行くが、琵琶が壊れているので、良い琵琶を持っている檀那(アド)のところへ借りに行くと、 そこへ勾當(盲人の官位/シテ)も琵琶を借りにくる。
伯養が先に借りる約束をしたのだが、勾當は官位が高いことを笠に着て無理にでも借りようとし、喧嘩になる。主人は困った挙句、目の見えぬ二人に相撲をとらせる。

能「玄象」(げんじょう)
琵琶の名手である太政大臣藤原師長(主ツレ)は、唐に渡って奥義を究めようと須磨の浦までやって来る。
一夜の宿を借りた塩屋の主の望みで師長が一曲弾いていると村雨が降ってきて、老夫婦が板屋を葺いて適切に調子を整える。
音曲に嗜みがある者とみて、師長が一曲所望すると、翁(前シテ)は琵琶、姥(前ツレ)は琴で、越天楽を見事に奏する。
師長は恥じて帰ろうとするが、夫婦はこれをひきとめ、自分達は村上天皇と梨壺女御の霊で、師長の入唐を止めるために現われたと言って一旦姿を消す。
やがて村上天皇の霊(後シテ)が神々しく現れ、龍神(後ツレ)に命じて竜宮に持ち去られた名器・獅子丸の琵琶を取り寄せ、師長に授ける。
自らも興に乗じて舞を舞い、師長は賜った琵琶を携えて帰洛する。登場人物も多く、見どころにあふれた爽快な曲。

----------------
夕方の部 【ろうそく能】
狂言「清水」(しみず)
主人(アド)より、水汲みを命じられた太郎冠者(シテ)は面倒なので、清水で鬼に襲われたと言って帰ってくる。
主人は太郎冠者が置いてきた水桶を惜しがり、自ら清水へ行くと言い出す。
嘘がばれないように太郎冠者は鬼に扮して、太郎冠者の待遇改善を要求するが・・・。

能「紅葉狩 鬼揃」(もみじがり おにぞろえ)
錦秋絢爛たる信州戸隠の山に現われ、紅葉狩の宴をする高貴な美女たち(前シテ・前ツレ)。
鹿狩りにきた武勇の誉れ高い平維茂(ワキ)も、その魅力に逆らえず、誘われるまま酒肴に与かり、いつしか酔って寝入ってしまう。
しかし、それこそが罠。八幡宮の末社の神(アイ)が維茂の夢に現れ、女はこの山の鬼だと教える。
やがて現われた鬼女たち(後シテ・後ツレ)に、維茂は南無八幡大菩薩と祈念して格闘し、ついに鬼女を退治する。
きらびやかな宴会から死闘への対照的で巧みなシーン転換、「鬼揃」の小書による大勢の鬼女たちのスペクタクル的な舞台を、蝋燭の灯りでお楽しみいただきます。

~紅葉狩の宴会をご一緒に~
夕方の部では、ロビーにてヴーヴ・クリコシャンパーニュ(ヴーヴ・クリコジャパン)の販売を予定しています。 (未成年およびお車でお越しの方にはご提供できません)

あなたが能舞台に立つ日 能楽囃子の楽しみ

あなたが能舞台に立つ日 能楽囃子の楽しみ

平成21年2月1日(日)14:00開演)
久良岐能舞台
主催:久良岐能舞台(電話 045-761-3854)

PAGE TOP